男一代菩薩道  佐々井秀嶺

7月5日に来日されていたインド仏教最高指導者の佐々井秀嶺氏(83)にお会いしてきました。公式の訪問ではなく、剣士・黒澤雄太さんの道場に見学に来られました。道場では師範の黒澤さんをはじめお弟子さん達が、真剣を使って試し斬りの自己修練を披露していました。剣禅一如に見識の深い佐々井さんは大変満足している様子でした。

2005年にDUNE編集長 林文浩さんに「お前インドに凄い日本人がいるから撮影してこい」と言われてはじまったご縁はもう12年になります。いつも驚愕な経験をさせていただいていますが、2年ぶりにお会いした佐々井さんは、大病をしたのにも関わらず元気そうで何よりでした。

以前にお話していた時に「必死という言葉は死がついているからよくない、これからは必生だ」と言っていたのが印象的でした。インド仏教徒1億人の頂点に立つ男の10代の崖っぷちからの生き様は破天荒そのものです。裸一貫で全インドを説法してまわる姿には言葉を失います。不可触民と呼ばれるカースト制度の最下層である民衆を、一人でも救おうとするその姿勢には底知れぬ愛を感じます。

「絶望は死 人生は必生 必ず生きろ あきらめるな」

今まで色んな媒体で取材させていただいたなかから、数点を紹介させていただきます。

2017/7/5 佐々井秀嶺

 

GOLDEN PUUJA BHADANT-G ARAYA NAGARJUNA / DUNE No32 /2007インド仏教徒 / 読売ウィークリー / 2006年12月17日号佐々井秀嶺 / 週刊プレイボーイ / 2009年 NO.31

男一代菩薩道 / 制作 小林三旅

男一代菩薩道 2 / 制作 小林三旅

 

日本武徳院試斬居合道 https://www.butokuin.jp                       師範・剣士 黒澤雄太 2017 / 7 / 5

ONLY GOD KNOWS MY WAY TO GO.

これまで撮影してきたポートレート写真をまとめようということで始まりました。時間が経過しても肖像として魅力を持つ写真は、本当に様々な記憶を想起させてくれます。撮影の時にいつも心がけることは、仕草や動作や表情を気に留めるのはもちろんですが、じっとレンズを見ていただくその眼の力にいつも息を飲むような瞬間があります。それは老若男女を問わず、生気を放っていることに共感を覚えます。画家ゴーギャンの作品に「われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか」という作品があります。その答えは人それぞれでしょう。とても考えさせられる命題です。今回はその考察になればと思っています。

ONLY THE GOD KNOWS MY WAY TO GO

WEBの製作と写真のセレクトに協力していただいたのは、株式会社STOOPAの方々です。シンプルなレイアウトの中に写真を照らし出す力強いデザインにしていただきました。「心をうごかす、デザイン」いいですね。

https://stoopa.org

古材 / 1999

 

WEB SITE OPEN

写真の世界に入ってから気がつけば20年近く経ちました。
今後の活動にあたりこれまで協力していただいた大勢の方への感謝を忘れないように、過去の作品から現在の作品までをテーマを絞って発表させていただきます。今回に発表するポートレート撮影でお会いした人々にはいつも勇気をもらい、生を照らし出す輝かしい光を写真の中に収めさせていただきました。写真という点と点をつなげることで、新しい実を結んでいくことに改めて興味を覚えます。いまでもファインダーを覗く時の新鮮さや興奮は変わりません。今日渋谷で立葵をみかけました。ビル群の中で太陽に向かって背丈以上まで伸びていくその姿に次の言葉を思い出します。 「心を集め、立っていよ」と。

立葵 / 渋谷 2016.6.16